新型コロナ5類移行後の対応
新型コロナウイルス感染症は、2023年5月8日に感染症法上の位置づけが5類へと変更されます。これにより、これからみなさんにどう行動していただきたいかを行政の案内の要点とクリニックでの対応をまとめました。
長いですが熟読をお勧めします。
<<行政から>>
■ 症状を認めたとき
県庁の24時間対応の電話相談窓口は少なくともまだ継続します。
新型コロナ・発熱患者受診相談窓口
0742-27-1132
体調や受診の要否についてや、受診できる医療機関はどこかなどを相談することができます。後遺症に悩まれている方も、受診先を紹介してもらえます。
■ 診断が確定したとき
全数把握を目的とした発生届システムは終了になります。
高齢者や基礎疾患のある方々についても、発生届は提出されなくなります。このため、その後の健康観察も行われません。症状に不安がある場合には、近隣の医療機関に相談するか、以下の相談窓口に電話をかけて相談してください。
奈良市新型コロナ健康相談窓口(奈良市居住の方)
0742-95-5888
新型コロナ・発熱患者相談窓口(奈良市外居住の方)
0742-27-1132
市販の抗原検査キットを購入して、自主的に実施して陽性だった場合には、「陽性者登録センター」にお電話いただいて、陽性登録をお願いしていましたが、こちらも終了となります。
■ 検査を受けたいとき
県が運用している「接触者PCR検査センター」は、すでに休止していますが、5月8日に正式に終了となります。空港で行っているPCR検査、抗原検査も終了です。
市中の民間検査所におけるPCR検査は有料となります。それに伴い、閉鎖する検査所が多いです。今後は市販の抗原検査キットの活用が推奨されます。
■ 感染者の療養支援について
感染者宿泊療養のために確保していたホテルは、すでに終了しています。
この他、配食サービス、パルスオキシメーター貸与も終了となります。自宅待機者フォローアップセンターは閉鎖し、県による訪問看護や訪問診療・往診の調整も行われません。
■ 感染者の療養期間について
発症後5日間が経過し、かつ解熱および症状軽快から24時間が経過するまでは外出を控えることが推奨されます。さらに、発症後10日間が経過するまでは、マスクを着用するなどして、周りの方へと感染を拡げないよう配慮することが求められます。
学校については、学校保健安全法に基づく出席停止期間として定められる見通しです、一般の方々については、法による就業制限等はかけられず、自主的もしくは企業や団体、施設ごとにルールを定めていく必要があります。
■ 濃厚接触者の外出自粛について
濃厚接触者は同定されず、法に基づく外出自粛は求められなくなります。ただし、医療機関や高齢者施設などで感染者を認めた場合には、濃厚接触者が同定されて検査が実施されたり、行動制限への協力が求められることも考えられます。
■ コロナ医療費の負担について
5類移行後の医療費や検査費用は、他の疾患と同様に保険診療となり、一般的には3割の自己負担が求められます。
政府の試算によると、3割負担の人で4000円程度の支払いが発生すると想定されます。紹介状なしに大病院を受診した場合には、さらに追加の料金を求められることがあるので注意してください。
なお、高額な治療薬については、当面は全額が公費負担となります。対象となる薬剤は、これまでに特例承認又は緊急承認されたラゲブリオなどの薬剤に限ります。
■ 感染者の入院調整について
発生届が提出されなくなるため、県は個人情報を把握することができなくなります。このため、県による入院調整は行われなくなります。原則として、診断した医師が入院先を探すことになりますが、入院先が見つからないときなど、県に相談する窓口は準備する方向で調整中です。
■ ワクチン接種について
特例臨時接種によるワクチン接種は、令和5年度中は継続する見通しです。ただし、県の広域ワクチン接種センターは閉鎖され、商業施設等への出向き接種も終了予定です。主として診療所など医療機関で予約して受けることになります。
一方、副反応相談などが受けられる「奈良県新型コロナワクチン 副反応コールセンター 0120-919-003」は、今後も継続されます。また、ワクチン接種についての公費負担は継続するため、少なくとも2024年3月までは無料です。
<<クリニックの体制について>>
ウイルスが優しくなってくれるわけではないのですぐに大きく体制を変えるわけではありません。
■マスク着用のお願い
マスクの着用は、医療機関や高齢者施設、混雑した交通機関での推奨は継続されており、お願いベースですが、着用をお願いしています。
■症状が出た場合
症状がある方の対応は時間・空間を分けた対応を継続します。
つまり通常診療時間内では対応が不十分になるため、電話またはビデオ通話での対応を中心に検査が必要は場合は診療時間終了後に裏口での検査となります。<これまでと変更ありません →(追記)2023年7月より時間帯によっては院内での対応も開始しました>
自己負担額がこれまで2000円台だったのがPCR検査と簡単な処方で5000円程度に上がります。
時間・空間を分けた対応を継続するため、これまで通り、感冒症状での受診は直接来院されず、必ずご連絡いただくか発熱外来の手順に沿った形での対応をお願いします。
連絡なしに直接来院された場合、分離した待合場所が確保できる場合は対応しますが検査はできません。待機場所が確保できない場合は一旦家に帰ってもらう場合もあります。→(追記)2023年7月より時間帯によっては院内で検査も含めて随時対応しますが、長く待ってもらうかもしれませんのであらかじめ連絡いただくようお願いします。
■陰性を確認したあとの対応
これまでは感冒症状があった場合、陰性を確認しても2週間ほどは対面診療をお断りしておりましたが、医療機関で陰性を確認した場合(自分で行う抗原検査を除く)に限り、待合は分離しますが必要に応じて対面診療や検査の実施を開始します。
■陽性者療養期間中〜終了後
原則、療養期間中の陽性者への対応は電話またはビデオ通話での対応としています。状態悪化時の入院対応の相談は可能な範囲で対応しますが確約はできません。
療養期間終了後も数日の間はできれば受診を控えてもらいます。
定期受診の予約があればご連絡ください。予約日の変更や、電話またはビデオ通話での対応への変更をご提案させていただきます。
■濃厚接触者について
濃厚接触者の同定はなくなりますが、ご家族が陽性になった場合、無症状でも可能であれば定期受診を控えていただき、予約変更や電話またはビデオ通話での診療への変更をお願いします。
検査を希望される場合にはこれまで通り発熱外来の手順に沿って対応いたします。