血管外科の病気の治療
動脈の病気
「足が痛い」ときに考える血管の病気
閉塞性動脈硬化症・・・動脈硬化のため足の血管が細くなったり、つまってしまう病気です。典型的な症状は、歩いていると足が痛くなる間欠性跛行(かんけつせいはこう)と呼ばれるものです。進行すると足の傷の治りが悪くなったり、足の壊疽が生じてしまいます。当院では血圧脈波検査装置を用いてこの病気の診断を行います。治療は薬物治療とカテーテル治療、外科手術(バイパス術)があります。
急性動脈閉塞・・・血の塊などが足や手の血管にとんで血管がつまってしまう病気です。突然血流がなくなるため足や手にはげしい痛みがあり、つめたくなります。急いで血栓除去と呼ばれる治療が必要になる緊急疾患です。
静脈の病気
「足の血管が浮き出ている」ときに考える血管の病気
下肢静脈瘤・・・ふくらはぎを中心に静脈が蛇行して浮き出てくる病気です。足の静脈の弁が正常に働かなくなることで生じます。症状はさまざまですが、こむら返りが起こりやすい、足がだるくなる、かゆみや痛みがでるなどが多くみられます。治療は弾性ストッキングの着用やレーザー治療を行います。
「足が腫れている」ときに考える血管の病気
深部静脈血栓症・・・エコノミークラス症候群とも呼ばれ、飛行機など長時間同じ姿勢でいる方に起こりやすく、足の太い静脈に血の塊ができてしまう病気です。血の塊ができたほうの足が大きくむくんできます。血の塊が血流にのってとんでいくと肺塞栓という命にかかわる病気を起こしてしまう可能性があり、早急な治療が必要です。抗凝固薬という血をサラサラにする薬を使って治療します。
「手の血管が浮き出ている」ときに考える血管の病気
手指血管腫・・・主に手の皮下静脈(皮膚から透けて見える青い血管)と連続してできる、血管からなる良性の腫瘤です。多くは症状はないのですが、血栓ができると炎症を生じて痛みがでることがあります。血管腫を切除する小さな手術で治療します。
このような病気を疑う症状があるときはご相談ください。