高血圧の治療
高血圧の原因
高血圧は、血管の中を流れる血液の圧力が慢性的に高い状態をいいます。
原因は一つではなく、以下のような要因が組み合わさって発症します。
- 遺伝的な体質:家族に高血圧の方がいると発症しやすくなります。
- 生活習慣:塩分のとりすぎ、過食、運動不足、飲酒、喫煙、睡眠不足など。
- 加齢:血管のしなやかさが失われ、血圧が上がりやすくなります。
- その他の病気:腎臓の病気やホルモン異常が原因となる「二次性高血圧」もあります。
高血圧の症状
多くの場合、高血圧は自覚症状がありません。そのため「サイレントキラー」と呼ばれることもあります。
血圧が非常に高い場合や急激に上がった場合には、
- 頭痛
- めまい
- 動悸
- 視力のかすみ
などがみられることもあります。
しかし、こうした症状は高血圧に特有のものではなく、他の原因でも起こりうるため注意が必要です。
診断
日本高血圧学会の最新ガイドライン(2019年改訂)では、以下の数値が高血圧の基準です。
診察室血圧:
収縮期血圧(最高血圧)140mmHg以上、
または拡張期血圧(最低血圧)90mmHg以上
家庭血圧:
収縮期血圧135mmHg以上、または拡張期血圧85mmHg以上
診断にあたっては、診察室での測定だけでなく、家庭血圧の記録が非常に重要です。ご自宅で朝・晩に決まった条件で測定し、血圧の変動や生活習慣との関係を確認します。
また、血圧の高さが心臓・脳・腎臓などの臓器に影響を及ぼしていないかを調べるため、血液検査や尿検査、心電図、心エコーなどを行うこともあります。
治療
治療の目的は、血圧を下げることで動脈硬化の進行を抑え、脳卒中や心筋梗塞、心不全、腎不全などの合併症を防ぐことです。
① 生活習慣の改善
- 減塩(1日6g未満を推奨)
- 野菜・果物を多く含むバランスの良い食事
- 適度な運動(有酸素運動を中心に、週150分程度)
- 節酒・禁煙
- 睡眠の質の改善、ストレス対策
② 薬物治療
生活習慣の改善だけでは十分に血圧が下がらない場合や、すでに臓器障害がある場合には薬による治療を行います。
主に用いられる薬:カルシウム拮抗薬、ACE阻害薬、ARB、利尿薬、β遮断薬など。
薬は患者さんの体質や合併症に合わせて選択されます。
血圧は一度下がっても油断すると再び高くなることがあります。定期的な受診と家庭での測定が大切です。
✅ まとめ
高血圧は自覚症状がなくても放置すると重大な病気につながります。
特に当院の専門である循環器疾患は、非常に高血圧と関係が深いものが多く、血圧管理の重要性を常々感じながら診療を行っております。
健診で指摘された方やご家庭で高めの数値が続く方は、早めにご相談ください。
