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新型コロナウイルスの現状 withコロナの夏 今、マスクは着けるべきか?

[2020.07.01]

奈良では新型コロナウイルスの新規陽性患者ゼロがつづいています。といっても現在の目標はゼロを維持することではありません。前回も書いたので同じ内容ですが、もう一度おさらいします。

県をまたいだ移動が始まり、東京との交通が増えていきます。さらには海外との交通も再開していきます。かならず奈良にも新型コロナウイルス感染者は入ってきます。これを完全に防ぐ方法はありません。

今後の目標は感染者がでても最小限でその拡がりを食い止めることです。つまり陽性患者がでたら、できるだけ輪を広げて接触者を特定し、全員にPCR検査を実施しておさえこんでいく、という作業を繰り返していくことになります。小さなクラスターをいくつも発生させながらコントロールするということです。

接触者を特定するのはこれまで人手と手間が必要でしたから、より正確に簡単に作業を行いたいということで、新型コロナ接触確認アプリ(COCOA)が開発されました。まだ実態がよくわかっていないので積極的にアプリダウンロードをすすめているわけではありません。もっと陽性患者が増えてきたらダウンロードを検討してもいいのではないでしょうか。うまく機能するといいですね。

次に大量の検査が可能な体制を維持していくことも必要です。PCR検査については初期から感染拡大期には検査体制が充実していなかったこともあり、重症化するコロナ患者を発見することが主な目的でした。今の目的は早期に陽性患者をみつけることです。目的がかわっていますから検査の対象・基準も変わっています。とにかくかなり検査のハードルが下がっています。現状、他の地域のことまでは把握していませんが奈良市ではクリニックからの依頼でも当日から翌日の間にドライブスルー検査を受けてもらうことが可能です。

 

ここまではただの現状評価のコメントですからここからはタイムリーに注意することに言及したいと思います。今回の話題は「今、マスクは着けるべきか。」

これまでの感染対策は手指消毒、3密回避をこころがける、マスク着用、体調悪いときは自宅療養、これらが重要でした。ほかの対策は依然重要なのですが、マスク着用の是非が話題となっています。

マスクは自分から他人にうつすのを防ぐ効果がすぐれているが自分を守る分には効果が弱いものです。新型コロナは感染しても症状がでないことがある以上、緊急事態宣言中はマスクをできる限り着けましょうと説明していました。じゃあ今はどうか。

医療の基本のメリット・デメリットで考えましょう。

<マスクを着用するメリット>

・自分が感染していた場合に人に移すリスクを減らせる

・ミスト化したウイルスの侵入は防げないけど飛沫状態のものであれば防げる可能性あり(直接飛沫がかかるような距離での接触時には有効)

・濃厚接触者扱いされないかもしれない(濃厚接触者にあたるかどうかの基準にマスク着用の有無が重要な役割を果たしている)

・マスクを強要する社会にも対応できる

<マスクを着用するデメリット>

・息がしにくい

・口呼吸になる

・熱中症のリスクがあがる

・わずらわしい

・マスクを確保しないといけない

上記のなかには意見が分かれるものも含まれていますが、おおまかに言うとコロナの感染拡大を防ぐ効果を期待するのがメリットであり、デメリットはマスクをつけることで生じる空気の通りにくさに起因する問題が中心です。

感染者が少ない状況、一気に暑くなってきた気候を考えると絶対に着用した方がいい(メリットがデメリットを大きく上回る)という状況は少なくなりました。

まず屋外。屋外でマスクをつけるのは特に熱中症のリスクがあがり、デメリットが大きくなるので人混み以外ではもう外しても許されるでしょう。着けたらダメというわけではありません。

屋内は現状マスク着用を義務つけている場所は多数あります。運営側の立場、利用者側の立場で考え方は違ってきますので、ここに絶対の正解はありません。不特定多数が行き来する場所においてマスク着用を促すのは仕方ないことかもしれませんがお互いに配慮する気持ちが必要ですね。運営側は混雑を避ける努力をし、マスク着用を押し付けるだけでなく、マスクによって体調不良者がでるかもしれないことを想定し、その対応も考えておかなければなりません。利用者は水分補給をしっかりして体調管理に気をつけましょう。

マスク着用が重要な状況はどんなものがあるかといえば、屋内の近い距離で対面の会話をする状況、屋内でリスクの高い人があつまっている状況です。クリニックの診察室や待合室ですね。まだ当面の間、病院やクリニックでマスク着用義務はつづけざるを得ません。

これから梅雨があけて夏が本格化してきます。withコロナのはじめての夏は予想できない問題がつぎつぎとでてくるかもしれません。現在の私の意見は上記ではありますが、状況によってこれらの判断はまた変わっていくということをご留意ください。

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