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新兵器(新しい検査機器)が入りました

[2019.06.24]

このたび糖尿病管理と感染症診断で強い味方となる新しい機器を当院に導入しました。

迅速検査機器 (糖尿病 感染症)

それがこれ、採血検査の迅速測定機器です。

といってもすべての採血項目をクリニックレベルで迅速検査をすることはできません。

測定できる項目は、HbA1c(ヘモグロビンエーワンシー)とCRP(シーアールピー)という採血項目です。(機械としてはほかにも試薬があればできる検査項目もあるのですが、迅速で測定する意味のない項目なので当院では行いません。)

これらを約3分で、そして微量の血液で検査可能です。

まずHbA1cについてですが、糖尿病に関わりのない患者さんには聞き覚えがないかもしれません。HbA1cは患者さんの血糖管理の状態を一番わかりやすくあらわしてくれる検査値です。糖尿病の診断にも用いますし、治療の指標にも用います。

いままでは翌日に採血結果が届くため、実際に患者さんがHbA1cの値を知るのはその次の受診となっていました。医者側としてはこれでも大きな問題はありません。翌日に結果を確認しているので、急ぐような異常値であれば患者さんに連絡しますし、わずかな変化であれば、慢性疾患という性質上、次回受診時の対応で間に合います。

HbA1c迅速検査ができることの一番のメリットは患者さん側にあります。糖尿病に対して患者さん自身ができることは生活習慣改善、つまり食事と運動です。この努力をつづける大きなモチベーションになるのが、検査データの改善です。努力した結果は少しでも早く知りたい、感じたいと思うのが人間でしょう。逆に悪くなったときも、1か月前の値を聞かされてもなかなかがんばる気になれないかもしれません。なんにしても早く検査結果を知ることにデメリットは何もありません。

つぎにCRPについてです。これは炎症反応の強さを示す検査値です。炎症反応が高いときに一番に考えるのは感染症です。CRPの値だけで感染症を判断するのは問題があるのですが、これは話が長くなるので省略します。ただこの値を知るだけでも感染症の重症度や、感染症が治癒しているかの判断に大きなヒントを与えてくれます。

当院にこの機器がやってきてまだ2ヶ月ほどですが、すでに十分すぎる役割を果たしており、これのない診療に戻れない体になってしまっています(笑)。

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