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すすんでいく自粛解除 新型コロナウイルスとともに生きる

[2020.06.09]

第一波が収束したあと、徐々に各業種が営業を再開し、今週あたりからついに夜の街の営業が全面的に再開したようです。一足先に再開した店からすでにクラスター発生がみられるなど連日ニュースをにぎわせています。

自粛の解除は営業する側は必死ですから当然でしょうが、利用するみなさんにとってはまだ必須の状態ではありません。しかし日本の経済をまわすためにはみなさんも自粛を解除していく必要があります。医療者である私の立場からしてもそろそろ自粛を解除していきましょうと相談されたら説明しています。

解除していくのには必ずリスクを伴います。解除しながらあちらこちらでクラスター発生することは間違いありません。発生したら徹底的なPCR検査がいまの標準的な対応です。いまはPCR検査の体制もかなりととのっているので広く関係者を検査すれば抑え込める可能性が高いです。

自粛解除の道筋はまだ誰も経験していないので何が正解かは分かりません。これまでの経験からは海外と比べてもあまり意味がありません。失敗もしながら試行錯誤していくしかないでしょう。

 

具体的な解除についてですが、陽性患者がほとんどでていない奈良の現状にしぼっての個人的な意見ですが、ある程度自由に動いてよいと考えています。4,5人程度の飲食はそこまで気をつかわずにしても問題はありません。でも店は選びましょう。入口にアルコール消毒がないような店は論外、できれば入店客全員に手指消毒を義務付けているような店が好ましいです。これらが意味あるかどうかが重要でなく、そこに店の姿勢があらわれているからです。ほかにも店員がきちんとマスクをつけているか、3密を避けるための努力をしているかなど、ぱっとみて分かるところが多くあります(業種によっては3密をどうしても避けられないので努力をみましょう)。

そんなに気を付けないといけないのか、これだけ陽性者ゼロがつづいている奈良にコロナ患者はいるのかという疑問もあると思います。いまはいないかもしれないけどいつまでもいないということはないので注意するしかないです、と答えています。奈良は観光地であり、大阪ともつながっていてそれは東京ともつながっていてさらには海外にまでつながっています。

 

そして自粛解除していくなかで第二波をどう対処していくかが重要な課題です。どう避けるかという議論より第二波をどうやって早期に認定し小さい波におさえるかです。これは個人の行動でなく政治家や専門家が考えることとしても良いのですが、前回のブログに書いたように奈良は簡単です。大阪が増えたら注意する。これだけです。

 

今後国内感染者ゼロを達成できることはまずないでしょう。どんなに自粛をしても結局全国で感染者ゼロということはありませんでした。1日10数人が日本の限界です。仮にゼロになっても海外渡航を解除すればすぐに海外から流入してくるのでゼロを目標にするのは現実的ではありません。10数人が目標で何も問題ありません。医療崩壊をさけるよう大流行を防ぎ、コロナとともに生きる(with コロナ)。非常に有効なワクチンができるまでコロナとの闘いは続きます。

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